Basic Ethical Guidelines For Living Life of Yoga — Niyamas
Yogaの教え 5つのYamas禁戒(ヤーマ)と5つの勧戒Niyamas(二ヤーマ)のうち、勧戒の3つ目です。
勧戒=(個人の規律として守るべき生活習慣、推奨的な戒め)
サントーシャに続く3番目のNiyamas
3 TAPAH タパス(苦行)について書いてみたいと思います。
1シャウチャ ←についてはこちら
2サントーシャ ←についてはこちら
タパスとは、規則正しい暮らし、修行のことです。
また苦行と訳されるのは、本来のYogaの修行においては、サーダナといって、断食や沈黙の業など、敢えて苦しく厳しい修行があります。私たちの日常生活に置き換える時、自己規律における努力をすることと捉えていけると良いと思います。
タパス本来の意味には、燃やす、焼く、輝かせる、あるいは熱を作り出すという意味があります。
金が焼けば焼くほど純度が増すように、苦痛によって不純物が取り除かれ浄化していけることを知るならば、この人生が苦であることを受け入れることは、もはや苦しみではなく喜びとなり、自分自身の浄化を助け強くしていけるのですよといった教えです。
人生は嬉しいことや楽しいことばかりではなく、苦しいことも沢山あります。
あのブッダが四苦八苦を説いたように、「この人生は苦である」などと言われますよね?
人生でやってくる様々な苦しみを受け止めるときにただ苦と思うか、自分を高める苦行(修行)と思うか、そのどちらに焦点を持って生きるかによって変わっていくものだと思います。
パタンジャリの示したスートラ 第43 : 苦行によって、身体と感覚の不浄が消え、超自然力が得られる、、、
身体と感覚を制御する力は、このタパス無くしてはもたらされません。超自然力とは、なにか不思議な力が身につくといった意味ではなくて、この人生では自己規律による苦痛を経験し、規則正しく淡々と生きることで、不純を浄化し、自分の道具である身体と感覚を意のままに使えるようになりますよといった意味になります。
日常生活において具体的にどのように意識を持つと良いのかというと、、、
苦行といっても、闇雲に自分の意思を曲げて我慢したり軍隊のように(笑)規則正しくする必要はなく、何か、自ら行いを律する決め事や簡単な儀式を決めることが有効です。
自己規律に生きることは、様々なことに「挑戦する」ことでもあります。
初めてこのタパスのことを学んだのは8年も前だったのですが、担当だった先生から、「2つの道があったら、難しい方を選んでいくこともタパスですよ」という言葉をいただきました。
今でも、つい、楽(簡単)な方を選んでいる自分の弱い心に対して、その言葉を思い出すことは多々ありますが、このYogaにおけるタパスの意識を知ったことで、怠け者の自分に、本来の自分へ戻るためのバランスをとる生き方へ工夫と努力が出来てきたのではないかと感じています。
タパスの意識を持つことは身体に対して、また自分の想いやそれを発する言葉に対して、自分の心に対して、身体と心の働きと人格を自ら高めて自分の限界を広げ、強くしていくことができます。
生活の中でタパスの機会はいくらでもあります。例えば簡単なことですが私の日常においては
(身体)
毎朝、日の出前に起きて体を整え、鼻腔も整え呼吸を通りやすくすること
呼吸法で内側を整えること
胃の中を温めてターメリック(自分の体に合った良いもの)を摂り入れること
日頃のYogaのプラクティスにおいても、無理をせず、少しだけ難しいポーズにチャレンジすることなど
(言葉)
他者に対して笑顔で挨拶すること
自分が感じること、本当のことしか言わないこと
人の悪口を言わないこと
自分の想いをなるべく純粋な文章にして表現すること
(こういったブログやFBを書くこともそうです)
(心)
何か、問題にぶつかった時や出来事に対して前向きに考えること
自分に関わる良いこと、悪いこと全てのことから学ぶこと
我慢しすぎないようにすること
なども自分のタパスとして掲げています。
楽しく幸せな人生のために自分の中でやるべきことを決めてしまえば、感覚も制御されやすくなり、自ずと良い方へ習慣化されていくように思います。
日常生活において規律を持って生きること、秩序にあった生活をすることは、できない時よりできる時が多いだけで誰にとっても気持ちの良いことです。
この、3タパス(自己規律)に続く、4スワディヤーヤ(自己の研究)、5イーシュヴァラプラ二ダーナ(献身)という日常生活の中で守られるべき事柄に対するyogaの実修のことを、サンスクリット語でクリヤー(行いのこと)と呼びます。4と5については、また次回に述べますが、この行いのYogaのことを別名をカルマヨーガとも呼び、生き方をYogaにすることの意味のなかに、行いを正すことや慈善的な行為が含まれ、様々な悩みや障害を取り除くため、そしてYogaのゴールを達成するための大切な準備となるのです。
他者と関わり合う日常生活においても、是非タパスの精神を持って努力していきたいですね。