Snail's Pace
熱帯雨林気候であるマレーシアでは、この時期、ほぼ毎日雷を伴う豪雨が三十分から一時間程続きます。
愛犬びあはその雷が恐くて、動物の勘で早めに察知するのか、雨が降る一時間前くらいからブルブルと震え、どこかに隠れようとオロオロ、、、
かわいそうだけれど、どうにもしてあげれないので雷が来ても安全なところ(お家)にいれば大丈夫ということを教えるしか術がありません。。。
激しい豪雨が去れば、びあも晴れ晴れルンルンお散歩タイムです。
そんな時、よく見かけるのがこの大きなかたつむり。
日本には多分生息していないであろうと思われるほど巨大なのもいて、小さい頃に「でんでん虫」と呼んでいたものには匹敵しない巻貝タイプのかたつむりです。
この界隈では、壁や歩道に必ずと言っていいほど雨の時期に大量に発生するのですが、じっとしてたり、ゆっくりゆっくり壁を貼って歩いている姿をみかけては、こんなに固い殻をかぶってのしのしと、どこからやってくるのだろうと不思議です。
暗くなると道路や歩道でべちゃっと潰されていることもあったりして、動きが遅いから気づかれることなく潰されたりしてしまうんだなとちょっと切ない気持ちにもなりますが、車や人間に踏まれるかもしれないのに、雨の後必ずいそいそと歩道に出てくるかたつむりには潔ささえ感じてしまいます。
でもそうだった、こちら(私たち人間)がもともとの大自然にお邪魔しているのだった、、、と雨の後に現れては潰れているカタツムリをみると感じるようになりました。同時に、非暴力に徹したインド独立の父マハトマ・ガンジーの残した言葉
善いことは、
カタツムリの速度で動く
というのを思い出します。
善い思想や行いは必ず時間をかけて善い方へ動いていくこと、それを受け入れてもらうには多くの時間がかかることを知っていたからこそ、ガンジーは非暴力、非服従を貫き、がむしゃらに力を行使せず、インド独立という大業を成し遂げたのだろうと私なりに解釈していますが、そこまでの偉業でなくとも、人の想いや善いことはちゃんと、目には見えなくともゆっくりゆっくり進んでいるのだから、焦ることなく着実に今を生きなさいという自然からのメッセージなのかな、、、と受け取ることができました。
形がなくなってしまうことにくよくよしたり、なかなか前に進まないことに対して焦ったり、自分に都合の悪いことが起きても自分だけのことを心配しなさんなということですね。
涼しい風が吹き抜ける雨上がりには、びあとカフェでまったりしよ